anemog and the City

あれも、これも。どこででも。

「砂漠 [desert]」についてのまとめ

 

世界最大の砂漠はどこか?という質問への答えは、サハラ砂漠ではなく、「南極大陸」らしい。

定義上では、砂漠というのは「年間降雨量が極端に少ない(250mm以下) or 年間降雨量<年間蒸発量」の陸地。

日本語で「砂漠」というから「砂」っぽいイメージが付いているけれど、英語では[desert]。ちなみに中国語では「沙漠 [shamo]」。韓国語では「사막 [samag]」。

 

 

どうも情報が日本語だけだと整理されていない印象があったので、英語文献含めて少しだけ調べてみました。

 

 

「砂漠」の語源は古代エジプト

 

  • 「砂漠」は「desert」の和訳。
  • desert」は古代エジブトの「見捨てられた土地」「置いていかれた場所」を意味する「tesert」と発音される象形文字が語源。
  • 後にこの「tesert」が「見捨てる」を意味する「desertum」というラテン語になり、英語の「desert」に発展。

 

つまり語源的にはどこにも「砂」というニュアンスはないんだよね。ただ、言葉の発祥がエジプトだったということで(その後の言語的な発展期にも南極や北極は見つかっていなかったため)、desertと言えばアフリカにあるアレね…ということだったのかと。ちなみにヨーロッパ大陸は世界で唯一大きな砂漠が存在しない大陸だとか。

 

hot desert」と「cold desert

 

  • desert」は、年間降雨量が10インチ以下(≒250mm以下)という定義があるが、正確には「降雨量」ではなく「降水量」。
  • つまり「雪」の形態での降水もカウントされるし、実際に温度が低い「desert」も存在。
  • 代表的なのが「Antarctic Desert(南極砂漠)」と「Arctic Desert(北極砂漠)」。南極は平均年間降水量は166mm
  • これらの「雪」で降水する地域は「cold desert」、「雨」で降水する地域は「hot desert」(日本語では「氷雪砂漠」「高音砂漠」に該当)。
  • 一般的には(特に「砂」のイメージの強い)日本では、「砂漠」というと「高温砂漠」が想定される。

 

世界10大砂漠(氷雪砂漠も含めると?)

 

OVERVIEW of World Desert    
Desert 和訳 Area (Square Kms)
Antarctic Desert (Antarctica) 南極砂漠(南極) 13,829,441
Arctic Desert (Arctic) 北極砂漠(北極) 13,726,947
Sahara Desert (Africa) サハラ砂漠(アフリカ) 8,598,767
Arabian Desert (Middle East) アラビア砂漠(中東) 2,330,991
Gobi Desert (Asia) ゴビ砂漠(アジア) 1,294,995
Kalahari Desert (Africa) カラハリ砂漠(アフリカ) 932,396
Patagonian Desert (South America) パタゴニア砂漠(南アメリカ 673,397
Great Victoria Desert (Australia) グレートビクトリア砂漠(オーストラリア) 647,498
Syrian Desert (Middle East) シリア砂漠(中東) 517,998
Great Basin Desert (North America) グレートベイスン砂漠(北アメリカ) 492,098

 

 

 

ちなみに、「砂漠 [desert]」と「デザート [dessert]」の発音の違いは、基本はアクセントが前か後ろか、と覚えておきましょう。デザートは食「後」なので、後ろの「デート」。砂漠は「ザート」。

 

 

以上、小ネタでした。

 

 

なお、文献こちら。

http://www.bu.edu/remotesensing/files/pdf/344.pdf