anemog and the City

あれも、これも。どこででも。

WELQ問題の取り上げられ方は日本特有

WELQ問題は、海外のメディア環境と比較してみていると、どちらかというとメディア情報への期待値コントロールの問題が大きい気がする。

 

例えば実は同年に中国で存在していたこの話と比較してみると面白い。

 

 

www.nikkei.com

 

 

具体的な比較はまた今度…とりあえずメモだけ。

 

「病児保育」を整理する(そしてシミュレーションする)

 

 

「保育園落ちた日本死ね」ブログが話題ですが、個人的な事情では「病児保育」がテーマです。

ということで、バラバラと情報は分かるのだけれど、頭の中でも整理されていないので、ちょっと改めて調べながら書いてみます;

 

 

■ そもそも「病児保育」とは

 

ウィキペディアによると、「児童が病中又は病気の回復期にあって集団保育が困難な期間、保育所・医療機関等に付設された専用スペース等において保育及び看護ケアを行うという保育サービス」。

37.5℃の涙 - Wikipedia

 

尚、厚生労働省保育所向けガイドライン(「保育所における感染症対策ガイドライン」※)では、「(子どもに)38度を超える発熱がある場合に保護者への連絡が望ましい」とされているが、一般に「37.5度を超える発熱」の場合保護者が呼び出されると言われている。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku02.pdf

f:id:anemog:20160328002639p:plain

 

 

 

■ おおざっぱに「病児保育」を分けると

 

「病児保育」は、まず以下の二つに分かれる。業者側の施設に子どもを預ける「施設型」業者から派遣された(もしくは個人の)シッターが自宅に訪問してくれる「派遣型」。前者は「託児型」と、後者は「訪問型/シッター訪問型」と同義。

 

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施設型/託児型はさらに「医療機関併設型」「保育園併設型」「単独型」の3つに分けられている。

 

また、「派遣型/訪問型」は、これまで通りの「スタッフ派遣型」と、数年前から新しく出てきたWeb2.0的な「マッチング型」という分け方も。

 

※但し、「マッチング型」は通常のシッターサービス(≠病児保育)の概念から出てきているので、本来は病児保育の中の概念ではない。

 

f:id:anemog:20160328005231p:plain

 

 

 

施設型は、「1」「2」であれば1日あたり2500円~3000円と低価格なのはうれしいが、定員がある=預かってもらえない可能性がある(≒代替案を準備しておく必要がある)、という点がネック。

 

また、子どもが病気の時はただでさえバタバタしているのに、朝、出社前に病気の子どもを連れていつも行かない場所に移動して、というのは結構リスキー。

 

加えてそもそもうちの住所近辺には対応しているところがなかったので(笑)、「A」は検討せず、「B.派遣型/訪問型」を考えることにしました。

 

 

 

■ 「派遣型/訪問型」

 

幾つかの会社のサービスの情報を比較して、何をどのように考えるか決めていこうかと。


ただ、そもそも、依頼や「育児支援補助(割引券)」のやり取りで手間をかけたくないので、【社内体制もしっかりして、一定以上のスタッフを抱えている(と思われる)会社のサービスを使う】という前提とすると、ある程度「メジャー」なところのみ候補にしておく。

 

 

何がメジャーか、という判断は色々あるけれど、ひとまず日経Dualのベビーシッターサービス調査※で上位の「フローレンス」、「ポピンズ『ナニーサービス』」、「カラーズ『キッズライン』」、「マザーネット」に加えて、複数の個人ブログや記事で名前を見る「ハニークローバー」、「ル・アンジェ」の6件を対象とする。

 

※日経Dual読者を対象とした調査。2016年2月、サンプル数169人のうち、「ベビーシッターサービス利用経験者」101人の様子。

dual.nikkei.co.jp

 

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※(まぁ、こうして見ると、サンプル数101だから、「上位」と言ってもフローレンスで30名弱、マザーネットで10名程度なので、どこまで参考にすべきかは微妙。)ボソッ

 

 

 

 

とりあえず、それぞれのホームページから情報を整理してみると、こんな感じに。

 

 

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※極力各社のホームページからの正しい情報をインプットしているつもりですが、各社それぞれの項目を違う書き方で書いていたり、料金プランは複雑だったりするので、参考レベルに。間違いがあったらゴメンナサイ。

 

※各社ホームページはコチラ。

 

《A. Florence》

florence.or.jp

《B. Poppins》

www.poppins.co.jp

《C. Colors》

colorsinc.me

《D. MotherNet》

マザーネット:病児保育・家事代行

 

 

《E. HoneyClover》

ベビーシッター派遣なら東京・横浜・埼玉・千葉のハニークローバー ベビーシッター派遣|東京|横浜|さいたま|千葉| 病児保育の当日対応、英語シッティング、シッター宅保育、家事代行(マザリング)も可能

 

 

《F. Le Ange》

www.leange.co.jp

 

 

 

選定の参考にするためには、もう少し「質」的な情報も入れていきたいのだけど、ちょっとメンドウな(というか使ってみないと分からない部分が多すぎるので、事前の検討材料としては意味を持たない)ので、料金プランの比較をメインとしています。

 

コレで見ると、圧倒的に、「業界最安値」を謳う「カラーズ」が安い。というか、ここはマッチング型なので当たり前。それと、ここで入れている「1000円/時間」は「最低この金額(で、受けてくれる人がいれば成立)」というものなので、実際はここから1.5倍くらいは見る必要があるのかと。

といっても、先ほどの日経Dual調査でも一応上位4社には入っていたので、結構使っている人がいる可能性も。

うーん、とはいえ、病児保育対応可の人が百名もいないレベルだからなぁ。まぁ、まずは病児保育以外で使い始めてみて、使いながら病児保育の可能性を探るレベルか。

 

フローレンスは、月会費や利用料金がそこそこ高い印象もあるけれど、月会費には毎月初回の利用料が含まれている。ってか子どもの年齢によってその月会費も変わったりするし(他のサービスも含め)、「二人目は年会費○○%OFF!」とか色々複雑なので、実際の年齢を当てはめて比較してみる必要アリ。

 

正直そろそろメンドウになってきたのだけれど、乗りかかった船ということで「2歳児+4歳児」、「月(それぞれ)1回ずつ利用」「利用時間は9:00~18:00」「当日予約はナシ」「交通費(実費)は1000円/回」の場合の「初年度1年間(12ヶ月)」で比較してみました。複数のプランがあるところ(Le Angeの「基本プラン」「月極プラン」のように)は、この利用方法で最も安くなると思われるプランを採用。

 

 

■ シミュレーション結果

 

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となって、こちらもやはり「カラーズ」が最安値。そして意外や意外、Florenceが39万円/年間と、他の派遣型と比較すると圧倒的な価格優位性。他のサービスは、やはり毎月の利用料がかさみました。

 

 

こうして横並びで見ると、ポピンズとMotherNetはちょっと高すぎ。この二つは、やっぱり利用料金単価が約2,500円/時間、→22,500円/日(9時間想定)が効いてくる。年間60万円近い金額は、他に選択肢がなければやむを得ないが、極力避けたいレベル。

 

その意味ではHoneyCloverは良心的(というかリーズナブル)。年会費や月会費も押さえられているし、利用料金が1日(10時間)で1.6万円。あとここはウェブサイトが分かりやすいので、好感が持てます。在籍シッター約500名のプロフィール情報(年代構成等)もあるし。ちなみに今回の計算上は入会金等がかかる(その分利用単価が安くなる)「ボリューム会員」を使ったけれど、入会金や月会費がない「スポット利用」(21,000円/10時間)も可能。

 

尚、「Le Ange」は、現時点(16年3月)で既に6月までの「病児保育」登録申請を締め切っていました。あ、でもFlorenceも、幾つかのブログ(15年末くらいまでのもの)で、入会希望が多すぎて「登録を受けていない」という情報もあり。とはいえ現時点どうなのか不明。

 

それと、本来もう少し検討すべきは、前提で入れた「子ども一人当たり月1回がコンスタントに発生」という条件。実際にはインフルエンザ等で「3ヶ月に1回、5日連続」とかだったりもするので、そうすると少し変わる部分もあるなぁ。

 

 

 


ま、そういった諸々を踏まえつつ(ただこれ以上細かいシミュレーションを作るのはメンドウなのでw)、ここまでの情報を踏まえると、(あくまでウチの場合は)

 

 

・ 一旦、(利用度合いによってもう少し安くなる可能性もある)Florenceに登録しておく

 

・ 利用度合いや使いやすさを踏まえて、途中で切り替える必要がありそうであればHoneyCloverと比較して検討(ここはそれほど高くない(21,000円/日)スポット利用も可能なので、たまに使ってみる)

 

・ インフルエンザ等で長期間休む必要がある場合、2日目以降でより低価格なColorsを使えると良いので、病気以外の日に数回使ってみて使いやすさや病児保育が出来る人をどの程度捕まえられそうか試してみる

 

 

というあたりかなぁ。万一Florenceがまだ登録を受け付けていなかったら、HoneyCloverで代替。

 

 

 

 

 

 

 

 


と、思った以上に長文になったけれど、誰かの参考になれば。

 

 

 

 

 

 

《同日追記》

 

早速Florenceに「とりあえず登録」と思って申し込みリンクをクリックしたら、こんな画面が。

 

 

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入会お申込み | お子さまの安心安全を第一に考える病児保育のフローレンス│東京・神奈川・千葉・埼玉の病児ベビーシッター

 

 

「詳しくはコチラ」を見ると、正確には、

・ 5月一杯は不可

・ 6月1日入会は受付中(~4/15)、抽選を行って4/25発表

・ 入会可能枠数は未定

 

ということらしいです。(2016年3月28日時点)

 

 

 

 

 

いやー、色々考え損。

 

 

 

 

「予測返信」に思う

 

 

愛読しているGigazineでこんなのが出ていました。

 

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gigazine.net

 

「返信する文言を自動予測して提案する」機能らしい。へー、すごい。

 

と、ふと思い出したのだけれど、そういえばLinkedInでも似たようなものを見たような…と思い、探してみたら;

 

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これは単なる返信フォーマットの選択肢かな。でももしかしたら、受け取ったメッセージから、どんな返信が求められるかを予測して出しているのかも。

 

 

いずれにせよ、「予測返信」は確かに可能だし、思ったよりも早く実用化されていくかな、という印象。

もう少し進めば、「予測して提案して(ユーザーが)選んで返信」ではなく、「予測して返信」までいけそうだ。

 

 

 

いや、まてよ。

これ、相手も、そのくらい高度な予測返信を使っていたら、お互いに自動的に予測返信し合う、という羽目に。

 

人間が気が付かないところで、

「どうっすかこの提案?」

「うーん、この辺をもう少しクワシク」

「カクカクシカジカ」

「OK採用」

「あざーっす!じゃお礼を兼ねて飲みに(以下ry」

ということをコンマ1秒の間にロボット同士でやってたりして。

 

 

AIが進んだ社会ってそういうことかー。アトムもすぐそこだなぁ。笑

 

 

 

 

情報優位性の二極化

 

 

昔のエントリーで、「良い決断が出来る人には、良質な情報源(QKR = Quality Knowledge Resource)がある」と記載したような記憶があるが、こうして良い決断が出来る人ほど、更に良質なQKRを揃えられると仮定すると、情報優位性の二極化が起きそうな。

 


つまり、この「良質な情報源の差が勝敗を分ける」というスタンスに立ち、「勝ったものは更に良質な情報源を揃えていくことができる」というスタンスだと、

 

情報格差

 ・ 良質な情報を得ているものはより有利に立る(→更に良質な情報を得られる)
 ・ 良質な情報を得られないものはより不利になる

 

という、情報レベル(情報優位性)の二極化が起きる。


x軸:時間
y軸:情報の質 (良質情報を得ている人[A]とフツーの人[B]の、時間経過に従って起きる差の大きさに着目)

 

仮にQKRグラフと名付けておこう。

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とはいえ、良質な情報源を揃えることは、必ずしも「既に勝っている人」でなくてはできないことではない、、、

という点が投資とは異なる点。良質な情報源を揃えることは、誰でも少しずつ出来ていくことではある。


なので、先のグラフで言えば、下の方から上の方に上がることは可能だよね。一定のライン(越えることで二次関数的に取得出来る情報レベルが伸びていくライン)を越えること、もっと言えばそのラインがどこにあるかを見極めて目指すことが重要。

 

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ということで、頑張る人にこそ、KRM = Knowledge Resource Managementが必要だぞ、と。。。(自分のことは棚に上げて・・・)

 

 

 

「壁ドン」 (壁咚) の、その後

「壁ドン」。

 

中国にも「壁咚(Bidong)」として輸入されて、2015年ネット流行語としてもトップ20に入っていたりするこのコトバ。

 

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www.adquan.com

 

で、この「壁ドン」を「タイプ別 胸キュン仕草図」としてポジショニングマップ化して、新たに「肌ツン」というモノが来る!というものがありました。ビューネのキャンペーンだね。

 

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「壁ドン」「顎クイ」という【強引さにドキドキ】時代から、「肌ツン」という【(恋の)予感にドキドキ】時代へ、ということらしいですが。

 

 

www.menard.co.jp

 

 

マンガが突っ込みどころ満載で素晴らしい、と思いつつ、ホント日本人ってこういうクリエイティブが上手いなぁ(いや、上手いのか?)、と思いつつ。小一時間ほど問い詰めたい感じだ。

 

 

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そういえば、化粧品絡みで言えば、メンソレータムの「僕(私)とのキッスのご提案」も、ある種似た、日本のクリエイティブの特異性を表すいい例だと思う。これ、電通さんのお仕事ですね。電通(特に関西)はこういうのが上手い。

 

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既にキャンペーンサイトは404化しているけど。

更にこれに似たDomino Pizzaのキャンペーンもあったなぁ。あ、13年の「ダジャレ公用語化」事件。この「プレゼン資料をダウンロードできる」は、中国でもやってよい。笑

 

 

matome.naver.jp

 

 

日本は「課題先進国」ともいわれるけれど、キャンペーンの宝庫でもある。

 

何かのブログみたいに「死ね」とさせるわけにはいかない国です。

 

 

 

名刺管理アプリ と 富山の薬売り

 

 

徐々に変化していくものには気が付かない、というゆでガエル理論(だっけ?)がありますが、年に数回しか日本に帰らないからこそ、気が付く日本の変化が色々あります。

 

 

というものシリーズ。この前出張で帰ったら、喫茶店にこんなのがありました。

 

 

 

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名刺管理アプリ「Eight」の高速スキャナー。

 

このアプリでの名刺登録作業は、通常は自分でスマホで撮影するのだけれど、何十枚も溜まっているとかなり面倒。というときに便利な代物。

と言いつつ、海外に住んでいると、わざわざこのために名刺の束を持っていかないから使えないんだけどね。

 

 

という、この「Eight」単体の話ではなく、考えてみると「ネスカフェアンバサダー」だったり「Office de YASAI」だったり、いわゆる「富山の薬売り(先に商品を置いて、使った分の料金をもらう)」形式がこの2-3年で徐々に増えてきている印象。

 

nestle.jp

www.officedeyasai.jp

 

今のところ「オフィスに置いて」という契約方式が主流だけど、最近のテクノロジーを使えば商品1個単位で個人宅でもできそうだ。

 

 

 

 

 

 

ちなみにこの「Eight」、もともと使っていなかったんだけど、昨秋日経新聞と連携したというニュースを見て使い始めたところ、思った以上に便利。人力で入力してくれるから入力個所をユーザーが直したり、という不安がないし。ただ中国語の入力は大変みたい。がんばって!